■8/29
ここからの予定はまず南下してイタリアとの国境付近に一泊、翌日は東に向かいイタリアに入った後に北に走ってスイスに宿泊というものでした。
2日で南をぐるっとまわってくる形になっており、どこか故障していたり疲労が抜け切らない場合はここに連泊して直接スイスに向かうことで1日ぶんショートカットしようと考えてました。
昨日はショートカットしたとはいえ250km走ってホテル到着は25時半とかなり疲れています。膝の調子も悪いし、脱水状態でしばらく走ったダメージは次の日に響くでしょう。
洗濯せずにベッドに入ったのは2時。目覚ましをかけずに寝て、朝起きれたら走ることにします。寝坊したらその時スケジュールを考えよう。
予定していた7時出発に間に合う時間には起きられませんでしたが、それでも8時に目が覚めます。やっぱり走りたいんですかね。
ホテルの朝食はビュッフェ形式。
木の椅子やテーブルが並び、可愛らしい感じのホテルです。
パンにハムにチーズ、それからフレークも数種類あります。
ここ2日のパン数個朝食とは大違いです。
とにかく何皿も何皿も腹に詰め込みます。朝沢山食べておけば100kmくらいは無補給で走れるので昨日のような悲劇にもなりませんし。
予約時のホテル説明ではフロント閉まっている夜間はマシンでチェックインが可能で、館内のアクティビティーとしてフィットネスセンターがあると書かれていました。
大きなホテルを予想していましたが木で建てられたロッジのようなホテルで、フィットネスは隣の建物内にあったようです。
熊のぬいぐるみがあちこちに飾られていて、ちょっと少女チックな感じ。
フロントが女性の方だったからこの人の趣味なのかなー。予想していた雰囲気とはだいぶ違ったけど気持ちよく過ごせました。(朝沢山食べれれば満足)
この日の予定コースは獲得標高が5000m超。起きれたといっても遅くなってしまって出発は10時、フルコースを走る時間は無さそうなためショートカットします。
序盤に少し迂回して走るつもりだった2つの1000m山岳を別の1つの1000m山岳で置き換え。獲得4000mなら大丈夫かな、チェックインは23時までだし。
川沿いの平地をボンヌヴィル(Bonneville)まで。先にはこれから登るだろう山々が見えます。
ここ2日は夕方になって膝の痛みがひどくなってきてから痛み止めを飲んでいましたが、朝も痛みが無いわけではないのでもうこの時点で飲んでしまいました。
またいつものように暫く故障してトレーニングできずに数ヶ月を棒に振ることになるかもしれません。それでも折角来たこのアルプスを走りたかったのです。
山がだんだんと近づいてきました。
ロータリーには平面牛。
この街で補給食を買うつもりもコース上に店が見つかりません。
今日は月曜だしまだ焦る時間じゃない(それに朝沢山食べたから水さえあればなんとなかるし)と先へ進みます。
ここの塔は木製で田舎ーな感じですね。
登りにさしかかり、町並みが下のほうに小さくなりはじめます。
この下のほうに小さく見える町が好きなんですよ。
よーし、痛み止め効いてて膝痛くないし、ガンガン登っちゃうぜー。
ってミスコースしてました。峠だからと急斜面方向へ進むのではなくて登らない道が正解だったようです。
周りは芝生で見晴らしがいいです。
山の中に集落がぽつぽつと見え始めました。
4年前のPBP、皆は「何も無い道で暫く走ると教会、それの続きで退屈」と言っていました。私はこういった山岳にぽつりとある町を浮かべて「綺麗じゃん」と思ってましたが全然違う物でした。
やっぱり私が走りたかったのはこっちです。
まだ標高は1000m以下で木は生い茂っていますが、更に高い山岳への期待が高まります。
この先ずっとこんなところを走れるんです。膝が痛いとか疲れてるとか言ってる場合じゃありません。
Col de Saint Jean de Sixtと峠看板。
あれもう峠か、最初の峠は1000m無かったんだっけなと写真を撮ったものの、ここを右折が下りってだけで直進はずっと登りが続きます。
そしてこのサン=ジャン=ド=シックス(Saint-Jean-de-Sixt)というのは町の名前のようです。ここで補給食を買いましょう。
時刻は12時45分。このスーパーは13時から16時まで昼休みで閉店作業中に駆け込み。スーパーなのに昼休みとか日本の感覚じゃ考えられませんよ。
前日の脱水がトラウマとなって、フランスパン2本、バウンドケーキ、チョコレートロールパン6つ、水1.5リットル、スポーツドリンク500mlを買いました。
パニアバッグの重さが2kg以上増えると走行感も少しかわってきます。
フランスパンは1本を背中のポケットに差し、もうひとつはココへ。
これでもう今日はハラヘリの心配をしなくてよさそうです。トイレでボトルの水も満水にしたことだし、次の峠に向かいますか。
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