2011/11/12
PBP2011 Stage13_B:胃が弱いクロワッサン星人
次のPC手前に飾られていた自転車。
これ本当に乗れたらスプリントの出力で1時間走行可能なモンスターマシンになるなー。
PCには人だかり。
ここは往路の第1PC。その時よりも周りが盛り上がってるように見える。
■8/24 18時10分。 1009km、Villaines-la-Juhel(第11PC)到着。
街はそんなに大きくないものの凄い応援だ。
この地点でようやく1000kmを超え、残りは221km。あと一息。
ここまでの疲れと、見えてきたゴールへの笑みと。参加者はそんな表情。
中指立てられてるのかと思った。
ブルベカードにチェック。
ここではLEDライト付のキーホルダーをお土産に貰う。右下に写ってるヤツ。
さとうさんは胃の調子が悪くて食べられないと言う。
食べ物が喉を通らないと言いながらクロワッサンを5個買っていた。
意味がわからない。
自転車に乗るようになって(薄皮つぶあんパンとか)パンを食べるようになってきたが、私は基本的にはゴハン派。コンビニでの補給食もオニギリが多い。
クロワッサンなんて食べたのはどれだけ前のことだろうか。パサパサしていて喉が渇くし、たいして美味しくないと思っていた。
ここはクロワッサン星人に習ってパンを食べてみることにしよう。
美味い。
幾層にも重ねられた生地が口の中で奏でるハーモニー。クロワッサンとはこんなに美味いものだったのか!
気に入ったのでもう一つ買おう。
ブレスト付近で痛みを感じていたアキレス腱はルディアックで寝た以降は良くなっている。
が、膝まわりに不安を感じてきたし、右足の親指は麻痺して感覚がなくなってくるほど痛い。
PCにはマッサージのの看板があったためこれを受けようとさとうさんたちと別れる。
マッサージは単独の有料のサービスではなく医療ルームの中で行われているようで、医者に診てもらうほど酷い状態ではないので諦める。
あと200kmをどうやって走ろうか。
PBPを完走することよりも、翌日からの日程のほうが気がかりだ。
予定ではホテルで900kmまでの疲れをゆっくりとり、この日8/24に残り300kmを走りきって夜にホテルに到着。埼玉の皆で1部屋予約している荷物ルームで寝るつもりだった。
今から全力で戻ってもサンカンタンに到着は明日の未明。暗い中ゴールしても寂しいので朝になってからのほうがいいだろう。往路ではここが最初のPCだったか復路はこの先ゴールまでに2つのPCがある。どちらかでゆっくり寝る時間がとれればいいが。
出発しようとしたところで小倉さんを見かけた。
埼玉チームの皆はここで仮眠していたようだ。84時間の泉さんも追いつき、会長様ご一行部隊が完成している。
残りをどんなに頑張ってももう一晩こすことになるのは確実だし、一人で走るより速度は落ちても皆と一緒にいったほうがいい。途中のPCでの仮眠時間は少なくなりそうだがベテランの皆と一緒に走ることにした。
□8/24 19時30分。 Villaines-la-Juhel(第11PC)出発。
ここからはほんとにゆっくり、出力は60W台くらいしか出ていない。
こんなペースでも前に進み続ければ時間内にゴールは出来る。集団でゆったり走ると脚の疲れも回復してきた。リカバリーライドになることを期待してダラっと皆についていく。
時刻は22時過ぎ。日が落ちて暗くなってきたところで休憩。
皆と一緒なので眠気はかなり抑えれる。
ここでトラブルが発生した。疲れからか会長の首が上がらなくなったのだ。
痛くて自力で上を向き続けられないようだ。
RAAM(アメリカ横断5000kmレース)のDVDで同じく首が上がらなくなってタイヤチューブで引っ張りながら走り続ける人を見た。
アジア唯一の完走者である日本人も首が上がらなくてドロップハンドルをひっくり返して上体を起こした格好でゴール、2回目の参加ではギプスのようなものを用意していったらしい。
超ロングライドでは首の筋肉の疲労も大きな問題となる。PBPくらいの距離では痛む人は少ないが、体の故障はこの距離なら大丈夫というものではなく、いつ起きるかわからない。
しばらく休憩するも回復の兆しは無し。
DVDで見たようにタイヤチューブを腰に巻き、そのチューブとヘルメットの後部を泉さんの持っていた荷造りベルトで繋ぐ。常に首が上を向き続ける状態だ。キツイだろうがこれで走るしかない。
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