ここまでのPBP前半にはちょっとしたイベントがあった。
それは業者の撮る写真。スタート直後に1回、その後は250kmあたりから100km弱ごとに5回。
撮影前には「この先撮影ポイント」といった看板があり、似たような道が続くPBP内でちょっと違った気分を楽しめる。
※下4枚の写真は業者による撮影。
これはPC1から2の間だろうか?疲れていると言っても表情はそんなでもなさげ。
この後写真ポイントが待ち遠しくなり、次はどんな格好で写ろうか考えながら走る。
定番のバンザイ。「バンザーイ」と叫びながら走り去った。
これは歌舞伎っぽいポーズを取ろうとしていたところ。シャッターとのタイミングが合っていない。
他にも刀を振る格好をして「サムライ」と、ハットリくんスタイルの手裏剣で「ニンジャー」というのをやってみたが、タイミング全く合ってなかった。まあいい気分転換になったからいいや。
そして夜間の写真。表情からは楽しさが微塵も感じられない。こんな顔して走ってるのか…
このとき連写されていた残りの2枚、どちらもかなり目がイっちゃってた。
この写真撮影は復路でも楽しみにしていたのだが、Brest以降はもう無かった。
引き返して販売しなければならないため早い時間で切り上げてしまうのだろう。
ここまで走行中の写真があまり無いのは
・疲れていて面倒で撮る気がおきなかった
の他に、
・カメラをパニアバッグにしまっていた
というのが大きい。(2枚目の写真がそれ)
天候が不安定だったこと、腰にダメージがあったこと、それからここまでの旅行でヒップバッグのバックルが緩くなってきてしまっていて走るたびに腰からずり下がってきたことにより、スタートからしばらくの間はパニアバッグに入れっぱなしだった。
サンダーストーム通過後は4枚目の写真のようにハンドルに巻きつけるようにしたため、復路では少し写真が増える。
ここまで600km走ってようやく全然速く走れないことに気づき、予約してたホテルも完全に諦めノンビリ行こうという気にもなってきた。
さて話はブレストから折り返しの続き。
□8/23 13時30分。 Brest(第6PC)出発。
出発してすぐに河内さん、本多さん、マヤさんの3人に会う。
マヤさんは、ここに来る途中30kmくらい手前にあった町のカフェに寄ろうと言っている。私もご一緒させてもらうことにする。
疲労なのかなんなのか、今までにもまして速度が上がらない。
河内さんも似たような感じで、かなりのスローペースで進む。「止まらずに前に進んでいれば大丈夫だよ」と相変わらずマイペースな河内さん。確かにどんなに遅くとも前に進んでいるだけ止まってるよりマシだ。
ただこの先ずっとこの速度でしか走れなかったら、睡眠時間を確保できないためリタイアも考えねばなるまい。暫く彼女と一緒にゆっくり走り、回復を期待するしかない。
2人の速度はあまりに遅くてマヤさんたちとどんどん差が開いていく。
「速く走れないからお先にどうぞ」「いえいえ、お先にどうぞ」どちらがどちらにぶら下がるか勝負しているようだ。まさかこんな所でヒモ対決?
先の2人が視界から外れて結構経つ、これ以上離されると一緒にカフェに寄るのは無理かなあ。食べてる横を通って気づけばいいけど。河内さんにそう言うと、「前走ってる赤い服の人マヤさんだと思ってた」
って、あれは巨漢。どう見ても漢。ワザとボケてませんか。
この後ロータリーで停車時に縁石に乗せようとした足が滑って立ちゴケ。河内さんからヨボヨボ呼ばわりされた。
しばらく先では2人がサバイバルシートを敷いて仮眠していた。
マヤさんが寝て、本多さんが時間になったら起こす係をやっていたらしい。もう10分寝るというので私も一緒に横になる。
2人はここまでずっと一緒だったわけでは無いようだが、目覚まし役をやってくれてるあたり本多さんホント凄いと思う。
ペースの違う人が一緒に走るのは結構疲れる。私も妻と一緒に走って一番大変なのが睡眠、遅いほうに合わせるしかないので一人でゆっくり走るのよりもかなり大変なのだ。
寄ろうとしてた町は寝ていたポイントのすぐ先だった。
4人で食事。
こういったカフェでの食事はPCと比べて
・メニューが豊富で飽きない
・トイレが並んでいない
といった利点がある。場合によってはより早く済ませられることもあり、PC外の食事がメインというのも楽しいと思う。
それに外で綺麗な街並みを見ながら食べるのは気分がいい。
毎回毎回、ムサいオッサンと一緒に体育館で給食のような食事では流石に飽きる。
町は歓迎ムードで足を止めて休憩する人も多い。いきなりカメラ攻撃を受けた。
4人とも注文はステーキ、しかも全員レア。なんてステーキな人たち。
いい年齢なのに1200kmの途中で血の滴るような肉を求める。改めてみなさんの溢れる若さを実感。
食事後は河内さんの「足の引っ張り合いはやめよう」提案により、ぶら下がり対決は終了。
ゆっくり走って食べたら調子も少し戻ってきた。3人ともありがとう。
一人で先に行くが、やっぱり眠くなって途中で仮眠。今回はサバイバルシートに包まって20分ほどしっかり寝る。
ブルベを始めた頃は道端で仮眠とりながらの走りしか出来なくて(時間的に間に合わないので)、埼玉スタッフの泉さんにそういうのは行儀良くないから、皆がそんなことしなくて走れるようになるのを願っていると言われたことがある。
確かに周りからの印象も良くないだろうし、多少なりとも時間に余裕がとれるようになってからはベンチとか、立ったまま寝ることはあっても横になることは避けてきた。
ここPBPでもさっきマヤさんと仮眠した時までは横になってなかったっけ。
行儀が悪いことには変わりないが、皆あちこちで寝ていて許される感がある。やってみたらすっかり回復した。もっと早くから横になればよかった。
行きは霧がかってた350mの峠も、帰りはいい見晴らし。
リカンベントがここぞとばかりにロードを追い抜いていく。
時刻は18時30分。ブレストを出発してから5時間も経過している。
暗くなって眠気が増すまであと3時間、どこまで進めるかがポイントだろう。
ここで後ろから嬉しい声が聞こえた。泉さんだ。
黄門様ガード部隊(格さん役)である84時間の泉さんが追いついてきたのだ。
フランス業者の写真はカラーバランスがかなり赤いと思う。前回も同じ傾向だったのでこれがフランススタンダードな色なんだろか?なんとなくアグファ色のような気もする。それにしても赤い。
返信削除うーん普段の色温度が関係してたりしない?
返信削除日本ってかなり高いから、青っぽいのが好まれるんじゃないかなと思うけど。