2011年11月8日火曜日

PBP2011 Stage13_7:オマエの寝床はオレの寝床

  話が前後するが、泉さんが追いついて来る少し前、サドルに結んだバンダナをなびかせて走る外国人を見かけた。あ、あのバンダナは日本チャリティバンダナじゃないか。
  追い抜きざまに「ジャパン、バンダナ、サンキュー」とか指差しながらカタコト英語でお礼を言う。PBPで黒人はかなり珍しい。白い歯をむき出しにして、笑顔で「日本頑張れ」みたいなことを言ってくれた。10ユーロもするバンダナを買ってくれた人が結構いる。ありがとう。

  さて後ろから来た泉さんによれば、少し前に菅田さんが走ってるはずだという。見てないから寝てる時に抜かれたのだろう。
  とにかく眠くてここまで全然速度が出ないと弱音を吐きながら一緒に走る。誰かと一緒だと集中力が続いてしっかり走れる。一人の時のタレっぷりが嘘のようだ。そのまま次のPC、Carhaixに到着。

■8/23 18時40分。703km、Carhaix(第7PC)到着。

  日本人の参加者、脚が合えば一緒に走るがずっと行動を共にはしないというパターンが多い。
知り合い同士で最初から一緒に行こうとしている場合はともかく、大抵はくっついたり離れたりを繰り返す。

  恐らくここで「泉さんもうダメです。一人じゃ走れません。一緒に走ってください。」と言えばこの先一緒に走ってくれたかもしれないが、基本的にブルベは個人の戦いなのだ。完走できる力があると思われる人を助けたりはしない。

  そんなわけでなんとなくこのPCで一旦別れることとなった。


  しかしこの色の違いは一体なんだ?この人は人種詐称しているのではないか。


  食事後は補給食のバーを買い、倒していた自転車に戻ったらどーもくんが潰れていた。ゴメン。

□8/23 19時10分。Carhaix(第7PC)出発。

  一旦別れてしまったがやはり泉さんと一緒は走りやすい。ペースも安定していてまさにベテランの走り。やっぱり一緒に行きたかったのでモガいて追いつく。


  パリまで500km。なんだかあとほんの少しのような気がしてくるが、まだ2回夜を越さねばならない。

  737km、往路で仮眠した施設、St Nicolas du pelemでトイレに寄った際に泉さんに完全に置いて行かれた。「すぐ追いついてくると思ったよー」なんてこの後会った時言ってたけど、一人になるともう頑張る気力は沸いてこない。
ここからはまた、ダラダラ一人旅。

  しまった、テールランプが眠気を誘う恐怖の夜が近づいていたんだ。なんとしても一緒に行くべきだった。


  だだっ広い大地のコロコロを撮りながらゴロゴロ休憩する。


  時刻は21時15分。そろそろ暗闇がやってくる。
写真の私設エイドで補給を受けているスウェーデンチーム、この前で道の脇にビシっと並んで死体のように寝ていた。
カッコよかったけど写真撮るのは悪い気がして撮らず。

  暗くなるとやはり眠い。ルデアックだ、次のPCのルデアックに着いたらしっかり寝よう。
90時間の部は600kmを超えると必要な速度がかなり甘くなり、チェックポイントではどんどん時間が余っていく。
  余っていくはずなのだが、休憩を繰り返しながら走る今の状態では全然貯金を稼げていない。ルデアックでの貯金は3時間半くらいになりそうだ。寝ないと走れない派として、これではこの先厳しい感じがする。

■8/23 23時15分。782km、Loudeac(第8PC)到着。

  このPCのクローズタイムは2時46分。やはり貯金は3時間半しかない。


  コントロールでチェック後、急いで食事へ。食事を採らずに寝ることも考えたが、それをやると回復できずに翌朝悲惨な目に合う可能性があるのだ。

  食べ終わったら既に24時。シャワーは浴びずにトイレで体を拭き、着替える。
次のPC、Tinteniacまでは85km、クローズは9時37分。5時間あれば走れるはずだ。(但し眠くなければ)
  準備に30分。4時に起きれば大丈夫か。起きた後に速度が今のままだったらタイムアウトしてしまうが、眠くて事故を起こすよりはよっぽどいい。

  仮眠所へ行き、係員に起こして貰う時刻、4時を告げる。
この仮眠所は簡易ベッドでは無く、床にマットが引いてあるだけだった。
案内されて自分の寝床に行くと、何故かそこに人が寝ている。そこは私の場所なんだけど…

  係員と引き返し、別の空いている場所に割り当てられることとなった。
記録ではさっき寝ていた人の場所は空席ということになっているわけで、ってことはあの人はいつまで経っても起こして貰えないわけだ。
  どの場所に人がいるか、何時に起こすかは、ノートに書き込んだ後に番号を書いた紙を時間ごとのコルクボードに貼るというアナログなシステムであり、漏れや紛失が多発しそうだ。本当に起こして貰えるのかどうか不安になる。
※前日寝た仮眠所、St Nicolas du pelemではPC(コンピュータね)で管理していた。

  不安だったためかどうかはわからないが、今回の睡眠も予定より1時間早い3時に目が覚めた。
もっと寝ていたいが起きてしまった以上出発しよう。それになんだかこの寝床は体がカユくなる気がする。

□8/24 3時20分。 Loudeac(第8PC)出発。



2 件のコメント:

  1. 係の人用にiPadで目覚ましアプリをつくってあげたくなってしまいました(笑

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  2. >ゆりかさん
    コルクボードに貼るでもいいんだけど、手書きってのがかなり不安を誘います。書き殴ったような数字で読み間違えたりしないのかなって。
    寝床に行ったら先客有りでギョっとしました。

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