2011年11月2日水曜日

PBP2011 Stage13_1:始まる。ライト落ちる。集団離れる。

PBP区間、特に前半はやる気が無くて写真あんまり撮ってないので、レースレポートっぽく日記書きたいと思います。


  8/21 18時50分。2011年PBP90時間の部、第3ウェーブがスタートした。

  今回のPBP、最初はPCの仮眠所で軽く寝るつもりだったが直前になってホテルを1箇所予約した。数ヶ月前でもコース上のホテルの予約が難しい中、数日前に空いているのはコースから離れた場所。どうせならと、900km地点から北に10km移動した位置、モンサンミッシェルの手前20km地点のホテルにする。
  このホテルのチェックインは8/23の21時まで。50時間で910km走るのが当面の目標で、これはあまり余裕が無いスケジュール。

  スタート直後のサンカンタン市街は道路が封鎖されて先導車がつき、比較的ゆっくりな速度で走行するはず。問題はその後、先頭集団にどこまで着いていけるか。
スタートから140kmのMortagne-au-Perche、ここは休憩可能なポイントであり停車する必要は無い。最低ここまで、できればこの先のチェックポイントである221km地点のVillaines-la-Juhelまで着いていきたい。
  90時間の部の先頭、しかも第3ウェーブは80時間と比べればだいぶ遅いだろうけど、それでも最初のPCまではAve30km/h近くでは走るだろう。ここまで8時間ならその後かなり余裕ができる。

  そんな皮算用をしながらスタートゲートをくぐった。
先導車が見えるいい位置でのスタート。
レースと違って集団の密度もあまり高くなく(そのため恩恵も薄いが)、これなら落車の心配も無さそうだ。

  荷物を半分ホテルに預け、片側だけになったパニアバッグ。
重量バランス的に不安だったが問題は無い。むしろ両側につけた倍重い状態よりもコントロール性はいい。
  ロードのリアに荷物を積んだ場合、10kg近くに閾値のようなものが存在し、これを超えるとシッティングで走っていてもリアのしなりを感じてストレスが溜まる。この重量ならそれを感じない。
それよりも車幅がレース時と違うことに気をつけないと。

  市街地区間の速度はやはり30km/h程度。これなら楽についていける。
同じ位置に並んだ知り合いの岩本さん、小倉さんらと話しながらポジションをキープ。市街地を抜けて先導車がはずれ、下りにさしかかると速度は40km/h程になった。

  歩行者横断用に車を減速させるために設けられた起伏がところどころにあり、前から声が上がる。なんて言ってるのかはわからないが、路面になにかあるのは確かだ。声がする度に少しドキっとする。

  乾燥した空気の中を走る集団。ここで予期していなかった問題が発生した。キャリアにワイヤーロックで縛り付けたパンだ。
  乾燥してパサパサになった状態で石畳の振動が加わり、止めていたワイヤーの部分からどんどん切れ込みが入っていく。手を後ろに回し、千切れた部分を食べながら走る。まだオナカ空いてないのに。

  段差を超えた後、後ろの人から注意をうけた。「オマエのパン落ちそうだぞ」
集団で走る以上物を落とすなんて大顰蹙な行為で、もうこのパンは限界だ。キャリアから抜き取り、腹に入れる。
  腹が出っ張って走りづらい。普通の太さにすれば背中のポケットに入ったのにネタでこんな太いの買ったばかりに…

  下りの後はアップダウン、そして登り。気づくと集団はかなり小さくなっているようだ。
岩本さんや小倉さんの姿ももう見えない。その後も中切れを繰り返し、30人ほどで急な下りに突入。55km/hで突っ込む先には石畳。
  転がっていくライト。他にも数人のライトやテールライトが落ちた。集団は慣れたもので何事もなかったかのように通過。さてどうしよう。

  今回私の自転車はハブダイナモ、メインライト、サブの小型ライトの3灯構成で、落ちたのはメインライト。サブはあくまで非常用なのでここからPBP、そしてその後の10日間をハブダイナモだけというのは不安である。それに確かあの中にはエネループが4本入っていたのでは無いか。それを失うのはあまりに惜しい。

  集団から横にそれ、見送った後に引き返してライトを取りに戻る。散乱しているキャットアイのテールランプ。ここは31km地点。4年前にライト落として無くしたのと同じポイントじゃないか。

  ライトを拾うとブラケットと接続する部分のプラスチックが割れていた。DOSUNのこのライト、ブラケットが弱いという話は聞いていたし、私もそう感じていたので付属とは別のネジで止め、更にタイラップで固定していた。それが本体が割れるとは予想外。
  更に悲しいことに中に入っていたのは普通のアルカリ。これなら見捨てて集団に着いていけばよかったか。

  慌てて追うが遥か先。見通しの良いカーブではそれらしきものがチラっと見えた。
10km程走った後、前との差が縮まらないので諦める。モガけば追いつくかもしれないがこんな所で足を使い切るわけにもいかない。
41km地点、スタートからたった1時間20分たらずで脱落決定。一人旅開始。


  ここからはもう、写真を撮りながらゆっくり行けばよかったのかもしれない。しかしこの時はホテルに間に合う為に少しでも時間を稼ごうと止まりたくなかった。

  日が沈み始め、前方では広大な大地に向かって数十人が立ちション。
夕日に向かって放つその光景は今まで私が見た中で一番見事な立ちションだ。これを写真に撮らなかったのは本当に悔やまれる。


  空になったボトルを路上の応援している親子に渡し、庭のホースで水を注いで貰った。場所によってはミネラルウォーターを配っている私設エイドもある。コントロールポイント以外は店が無い区間では、水分を補給させて頂けるのは非常にありがたい。

  日も暮れた80km地点。時刻は21時半過ぎ。ここでバーから出てくるたけさんに遭遇した。
確か彼は第一ウェーブ、18時ちょうどにスタートしたはず。80kmで50分縮まるのは彼の足を考えるとおかしすぎる。
  何かあったのか尋ねると、暑さにやられて脱水症状でヘロってたとのこと。コーラを飲んで復活したようなので一緒に走る。
ここで後ろから大集団。緩やかな登りを30km/h程度の気持ちいい速度で追い抜いていく。2人とも紛れ込んで暫くついていった。
元気のよかったこの集団は第4ウェーブの先頭だったのかもしれない。

  いつの間にかたけさんが見えなくなった。彼が遅れたのか、私が千切れたのか。
120km地点の時刻は22時50分。急に眠気襲い始め、走ることが出来ない。
前回は300km地点まで軽い仮眠程度、なんでこんな距離走っただけでここまで眠くなるのか。
  昼間たけさんとダラダラしてしっかり寝ておかなかったのを後悔する。それにしてもおかしい。昨日は25時から9時間寝てる。まだ眠くなる時間じゃないのにと思う。

  今までの疲れがここに来て出てきたのか。これまでヨーロッパを走ってきたとはいえ1000kmちょっと、ポタリングペースでここ2日はほぼ休養日となっている。何故なのかわからない。わからないが眠いから寝るしかない。
  道端で立ち止まって休憩。暫く進んでまた休憩を繰り返す。みのりの中島さんに会った。少し一緒に走るもやっぱり眠いので休んでお別れ。あと20kmで休憩ポイントなんだ。そこまで行かないと。


  最初の威勢はどこへやら。
■8/21 24時。寄る気も無かった140km地点補給ポイント、Mortagne-au-Perche到着。


  街の中央にあるこのブースは公式休憩ポイントでは無い。
店が勝手に出しているだけなのだが間違える人が多く(前回私もここがそうだと思った)、すぐ横には休憩所はこの先と呼びかけるスタッフの姿が。


  どうみても生、もよく売れている。
まだ140km。1杯飲んで睡眠ってわけでもなかろうに。


  こちらが公式休憩ポイント外のブース。
水1リットル0.5ユーロと安かったので購入。この後のPCは倍以上の値段で全て水道水を利用。
PCごとに水やコーラの値段が微妙に違い、運んで売ればひと財産築けたのでは、と後日思う。


  建物はかなり広い。前回は直前の偽ポイントにつかまったために入らなかった。


  ヘルメット、シューズ、グローブ、ワイヤー、いろんな物が売っている。奥はメカニック。
ちょっとしたトラブルであればPCまで辿り着けばなんとかなる。


  前回ここの食事は売り切れていたという話。
今回PBP初参加者に対し「PCでは食事が売り切れることがあるから注意しろ」と事前に前回参加者からの情報が回ったが、スタート時間をばらつかせるなど運営が改善されたおかげで、売り切れや長蛇の列になることは無かった。


  明るい室内に入ったら眠気は吹き飛んだようだ。
どこまでも続く赤い、テールランプが綺麗で、脳にダメージを与えている気がする。アレを見ているとまるで眠れる森の少女になる。
とにかく今は眠くない。ここまでラスト20kmに1時間と相当遅れてしまったがまだ挽回は可能だ。



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