2012年6月4日月曜日

富士ヒルクライム2012 レース

  計測開始地点まで、集団はそれほどハイペースでもなく進む。
出力は200Wを少し超えているくらい。この程度なら楽なはずだが脚は少し痛む。

  「切れそう切れそう。チェーンが」
なんて集団後方で話しながら料金所手前のカーブを曲がると、直ぐに緑色のマットが出現。
あれ?計測開始ってこの位置だっけ?もうちょっと先のように記憶してた。去年もそんなこと言ってたかも。

  のりっくさんに「今のが計測開始?こんな位置だっけ?」と話しながらあわててメーターを確認。
計測開始位置でリセットできなかった。今はスタートから3分54秒経ってるから、通過時間は7時3分50秒くらいだろうか?

  いなおさん、のりっくさん、私の順に見える位置で計測地点を通過し、暫くそのままで進むがもう少し速く漕げる気がする。ハナから入賞なんて狙ってないし、失速しても失う物なんて何も無い(速度を失うのか!)ので当初の予定を変更し、行けるトコまで行ってみようと2人を抜く。

  第1ウェーブと言っても去年69分かかった私のゼッケン番号が56。67分くらいの人は30人も居ないのかもしれない。集団の合間を縫って少しずつ前へ移動。黒のskyジャージの人がどこからとも無く現れ、凄い勢いでガンガン進んでいく。これはいいと後ろへ。この方に引かれる数人の集団が出来上がった。
  遠くのほうに見えているのは先頭集団だろうか?スタート地点を最後尾あたりで通過したので良くわからない。思ったより離れていないようだ。この集団も結構速度が出ているのか。

  しばらくの間、ずっとskyジャージの彼が引き続け。流石に悪いと思って後ろから位置を上げ彼の横に出てみる。かなりの出力で、この速度で先頭を引くのはオーバーペースな感じ。セコく後ろに下がる。

  この集団は彼の集団だよ、後は私も含めて金魚のフンだ。なんて考え始めたころ、ずっと引いてくれた彼も速度が落ちてきた。同じ速度では引けないが、それでも前へ。ここから暫くは3,4人が交代して前を引く形に。既に先頭集団の姿は見えなくなっていた。

  タイムは?このペースだとどのくらいでゴールできるのだろう?
確か5kmごとのスプリットタイムが14分ペースだと67分くらいになったはず。5km、5km、あれ?今年は計測ポイントないのかな?
  10km地点にはあるかなと思った計測ポイントも無し。ファンライド、設置をケチったなー。5合目まで残り14kmの道標でタイムを確認。27分台。これって結構速い?

  集団から少し前に、ゼッケン番号66番の人が見える。こちらをチラチラと気にして、後ろからの集団に追いつかれようか考えあぐねているようだ。ダンシングして彼を追い、吸収。「先頭に追いつきたくて」と言っていたが流石にこの位置から先頭は無理だろう。追いつかれた66番は当然後ろへ。私も脚を使ったのでここで誰か前に出てきてくれるといいなあ。もしかして集団少なくなってる?と振り返るとまだ8人ほど。減ってねえ。

  袖なしのワンピースを着たBEARBELLの人、その他数名が前に出る。前半に比べるとローテーションが機能しているようだ。
  更に先頭集団から落ちてきたと思われるsakataniの人を吸収。彼は身長180超?ほどの大型選手で、風除け的に非常に頼りになりそうだ。大歓迎。

  66番の若者は集団と脚が合わないのか、たまに少し飛び出る形になってしまっている。
しかしこの斜度の低い富士ヒルクライムで残り8名の集団相手に単独走で飛び出るのはかなり分が悪く、暫くして吸収の繰り返し。勿体無い。私にもう少し脚があれば一緒に集団の速度を上げられるのに。

  集団は全員で9名。もうレースは中盤を過ぎ、ここからはこの集団から遅れる人は出てこない雰囲気になってきた。この人数についていくのは楽で私も後ろでかなり休ませて貰う。8人と一緒にゴールしていいだけの、恥ずかしくない仕事が出来ているんだろうか?先頭集団から人がこぼれてくる気配もなく、集団は淡々と、そのまま後半の平坦区間へ。

  ここに来て雨が降り出してきた。寒さは感じないが、冷たい雨が当たって脚が冷える。
雨で視界が悪い中、突き進む集団。雨のためか速度はそんなに出ていない。平坦部分が終わりトンネル突入。中央にパイロンが設置されており、係員が左側を走るように誘導していた。後で聞くところによると先頭集団ではこの部分で落車があったらしい。

  最後は長い登りがあってその先がゴールだったよな。平坦が終わったところからスプリントじゃ持たなかったはず。
  勝負できるポイントまで加速する皆の後ろを着いていこうと思った目の前、雨とモヤで悪い視界の中現れたのはゴールのゲート。あれ?あれ?ゴールはもっと先だと思ってた。そういえば途中から5合目まで○○kmの看板基準で走ってたんだ。ゴールは5合目より手前、あわてて踏み込むも400Wも出ないうちにゴール。なんてショボいスプリント。

  しかもタイムを確認すると8時8分50秒弱。あ、やっちゃったかも。
もっと先だと思ってたから65分切りなんて考えてもいなかった、最後モガけば65分だったなんてことになってなければいいが。かつてゴールド取得は確実と思われながら65分2秒だったますらおさんの姿が過ぎる。


  ゴール後、66番の人をつかまえてお話。前に行きたいみたいだけど集団と脚合わなかったね、勿体無かったね、と。聞けば26歳で、去年の富士からヒルクラを始めたばかりだと言う。いいなあ伸び盛り。オッサンはセコイので集団で楽することばかり考えてたよ。

  先頭集団が何人いたのか、この後の第3ウェーブ以降から何人が65分以内でゴールするのかはわからない。でもこのタイムなら年代別8位には入ってるんじゃないか。タイムも手元計測だと64分50秒くらいな気がする。入賞か、ゴールドか、それは会場に戻らないとわからないけど、思ってたよりずっといいタイムで走れてよかった。殆ど8人のおかげ。

  普段のヒルクラでは頂上で妻の到着を待つのだが、雨も降っていて寒いためそのまま下山することに。
下山第1グループは8:35スタート。この時間だと第1ウェーブでスタートした人しかおらず、皆走れる人なので怖い思いをすることもなく快適に下れた。先導車の速度もそれを見越してか後ろの下山グループより速かったように思う。富士ヒルクラの下山がこんなに快適なのは初めてだ。


  北麓公園に向かいながら、今までのことを思い出していた。
2009年、ツールド草津でタイムも出力も満足行く結果で年代別優勝。上が少し見えはじめ、富士ヒルクラではアスリートクラスで65分、そう思った矢先に転げ落ちた。オーバートレーニングなのか貧血なのか、走れば走るほど遅くなっていきタイムは69分。更には仕事も忙しくなって家に帰れない日が続き、2010年の富士ヒルクラでは自己ワースト記録を更新。ロードに乗り始めた7年前より遅くなってしまった。
  2011年は年代別に逆戻り、もう以前と同じようには走れないのかもと諦め始め、元来ダラダラ長距離サイクリングが好きなのでそちらへと偏向しはじめた。

  頑張ったのか?努力したのか?と聞かれたらハイなんて言えない。私より速い人なんて腐るほどいて、その皆が私よりもっと努力してる。自分に激甘な私が頑張りましたなんて言ったら鼻で笑われそうだ。

  調子が悪かったここ数年。いろいろあって仕事を辞めた。仕事を挫折するような人間が時間が増えたところで自転車に打ち込むはずも無く、ダラダラと時間だけが過ぎてしまった。頑張ったわけじゃない。でもなんとかここまで、年代別で入賞争いができるところまで戻ってきたことが嬉しく、頭の中をいろいろなことがグルグルした。涙が止まらなかった。

  入賞も優勝も(所詮年代別レベルだけど)、レースで泣くことなんてありえないと思っていた。表彰台で涙を流した選手が羨ましかった。雨の中ベソかきながら下ってくるオッサンはさぞ変な光景だろうなと泣き笑いながら下った。なんで泣いてるのか自分でもよくわからない。


  会場に着きタイムを確認。64分58秒。ギリギリ65分切り。
年代別では3位。35~39歳クラスで第2集団を走っていたのは3位~7位の5人。その中で一番強かったとはとても思えない。計測開始地点を通過したのが一番遅かっただけの話だ。一人だけゴールドなのも、なんだか申し訳なく感じた。

  でもまあ、ゴールドはゴールド。さて、表彰式っと。

0 件のコメント:

コメントを投稿