日光まで行って戻ってくるという埼玉定番のコースで、過去何回か走っています。
今月上旬の福岡サイクリングで壊れたメインサイクリング車の後輪はまだそのまま。
前日に分解してみますが、新しいベアリングを入手しないことにはどうにもなりそうにありません。
前後ともホイールを替えて出走か、しかし今回のブルベは久々に妻も参加で一緒に走ると(速度が合わなくて)退屈なのでピストで走ることにします。日光までの坂は結構キツいのですが、2009年にも同装備で走ったことがあるので大丈夫でしょ。
前日は妻の都合で前泊。
夜に家から30kmの川口駅前のホテルに移動。カッパを着こんで雨天走行。この距離なら防水グローブも中まで濡れてくることは無いし、なにより福岡と違ってしっかり動く自転車で快適です。フリーなんて無いし。
朝起きて外に出ると雨。予報では午後から晴れるということで期待していたのですが、雨天走行は避けられないようです。そこまで強くは無かったのでカッパは上だけ羽織りました。下を着ちゃうとペダリング時にゴワゴワなるのが嫌いなんです。
会場到着。
2本足スタンド、蹄鉄状の鍵、ハブダイナモに転がり抵抗の大きなタイヤと、妻と一緒に走る為に無駄に負荷を増やしたスペシャルなピストです。ゴテゴテしていて
地面はドロドロぬかるんでいます。
強風で壊れる度に埼玉ブルベ運営者のテントは立派になっていき、今ではこんな豪華で雨の中の受付も問題なし。
受付を済ませて8時にスタート。知り合いは7時スタートが多いのかな。今日は同じ埼玉でも別の場所(愛鷹)でもう一つやってるので出走人数は思ってたより少なめ。
雨の中でお腹を冷やしてしまって、出発直後にいきなり腹痛。10km地点のコンビニに駆け込みます。雨は直ぐに上がると踏んでいましたが、この後70km地点まで降り続けでしたのでカッパ下も着ればよかったと後悔しました。
70km地点、信号待ち時にグローブを外してどら焼きを食べる妻。
中までぐしょぐしょになった2重構造の防水グローブを脱いでしまい、2度と着けられないと怒り狂っています。私はグローブ3つ持ってきているのでここで雨があがったここで交換。妻に見せびらかします。今回パニアバッグ付けてくから雨具とかなんでも持っていけるよと伝えたのに、用意していないのは自己責任です。オマケに久々のブルベで泥除けまで付け忘れていたようで、妻のケツはドロドロです。
怒った妻はコンビニで新しいグローブを買っていました。
PC1到着時にはすっかり晴れ。
2度のコンビニ停車、雨天の市街地走行でここまで速度が全く出ておらず、107kmのこの地点で貯金があまりありません。
先々週の福岡400kmでも走っていた自転車雑誌の編集長?が今回も走っていて、他の記者の方が参加者にも取材していました。
パニアバッグ付けていて目立つためかターゲットになりました。カメラマン撮影中。
装備はどんなのが付いているか(ハブダイナモやGPS,キューシートホルダ等)をチェックしていて、ブルベ取材慣れしている感じがします。使用車種にコンポを書く欄があって、妻と一緒に走る時はヒマなので固定ですと説明。
ブルベの魅力を聞かれて、「200kmから距離を徐々に伸ばしていく達成感」みたいな優等生的な答えをしてしまいましたが、今の私にはそんな達成感はありません。「週末友達のとこ遊びに行ってくる」ってな感じでしょうか。でもそれだと(恐らく雑誌がターゲットにしている)読者にブルベって何かが伝わらないかなあと。
シクロなんとか?という季刊の雑誌のようで、ウチらがスタートする少し前にPC1を出発した編集長?にこの後追いついて、「福岡400走ってましたよね」といろいろ質問するつもりだったのですが、ヘッポコな走りで2度と彼に会うことが無く、雑誌の詳細は聞けず仕舞い。
PC1からは川沿いの交通量の少ない、緩やかな登りを暫く走ります。
ここが気持ちいいので妻を見捨てて先行。途中斜度がやや上がって1km。あれ、固定でこのコース走るのってこんなに楽だったっけ?もっとギリギリだった記憶があるんだけど。
なんだ、全然キツくないじゃんと、妻のところに引き返して登りなおす余裕があったのはここまで。
この後一旦下った後は10%超の坂が続く本格的な峠に入ります。
斜度が15%になると自転車の重さもあって速度は5km/h近くに、ケイデンスは10~15。ハンドルを全力で引きながら足を押し込まないと全く動きません。筋肉が疲労して速度が落ちてケイデンスは下がる一方。
コーナーのキツイ箇所を抜けた後に暫く続く11%で足をついてしまいました。なんという屈辱。
しかもこの斜度だと停車状態から発進できず、暫く押します。
斜度が緩やかになった部分で再発進してみましたが膝も痛いし、アキレス腱もピキってきました。もう完治したなーなんて安心しててまた痛めてしまいました、アホすぎます。足をついたところはまだまだ序の口で、この後頂上付近がピークなんだけどもうずっと押し。
足が痛いから無理せず押そう、じゃなくて無理しようがなんだろうがとにかく登れないのです。
3年前はこのピストにパニアバッグは両側、荷物8kgつけていました。今回は片側で3.5kgなのにとても走れる気がしません。あとちょっと、じゃなくて絶望的に力不足です。筋力の低下、それから有酸素運動閾値での出力も2割程度落ちているのでこんなもんなんでしょうか。相当にショック。
妻はスイスイと登っていきます。
一緒だと遅くて退屈なんて言っておいて、完全に足手まといな私。
頂上から向こう、日光側には素晴らしい景色が広がっていました。
折り返し地点、PC2は有人チェック。
日が落ち始めてきてとても寒いです。パニアバッグから着替えを取り出し、雨と汗で濡れたインナーを交換。インナーの上にはレスキューシート素材のようなベスト、ウインドブレークジャージは2枚。そしてタイツはもう一枚履いてダブルタイツ。
300kmブルベで替えのインナーとか、グローブ3枚とか持って走る人はそういないでしょう。坂には負けても寒さには完全勝利です。普通これだけ着込むと汗が全く抜けなくなって自転車には向かないんですが、もうここからは発熱できるような速度で走れないのでいいんです。
峠を越えるころには真っ暗になりました。
固定なのでロードで時間を稼げる緩やかな下り坂も苦手で、時間との戦いです。それにオシリも痛くなってきました。(このサドル、アリオネって私には300kmまでのサドルなんだよな…)
ブルベでは制限時間ギリギリなことが多くても、それはいつでも取り返せるという余裕あってのことです。
しかし今回は最後まで「もしかしたらタイムアウトになるのではないか」と不安で一杯でした。このままいくと到着はタイムアウトギリギリの4時近くになります。眠くなってしまったらもうアウトです。
「妻と一緒だからピストで」と雑誌に言っておきながらリタイア。
最近ちょっとキツくなるとすぐリタイアなブルベでも、そのあまりにカッコワルすぎな結末だけは嫌だとのモチベーションで最後まで。夜中は歌を歌い続け、そう眠さを感じずにゴール。
タイムは19時間16分。
疲れました。完敗です。
残り10kmでGPSの電池が切れ、データはそこまで。
■3/23,24
走行距離 344km
累積標高 2500m
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