2012/03/15

2012福岡_08: 落車

3/8
この日の予定距離は270km。山口県、萩まで。
昨日は引いていたルートが自動車専用道だったことが数回あり、距離は予定より20km長くなった。自転車の調子も悪いし急がないと。

産業道路を北に向かい、島根県の北にちょこっと出てる「とって」ぽいところへ。
境水道大橋はでかい。橋の手前の高架で自動車専用マークがでて渡れないのかと焦ったが、高架部分だけでその後の橋は大丈夫のようだ。「とって」に入って西に向かい、松江、それから出雲。

松江の街中では、古ぼけたいかにも酒屋な入り口のガラスに「ふぃぎゅあはじめました」の貼り紙とディスプレイ。
店主息子の趣味なんだろか?店との不釣り合いさが可笑しい。

ここ島根県も交通量は少ないが街中はそれなりにある。
止まっている車の脇をすり抜けていた際、細い路上に入ろうとした右折対向車と接触。速度を出してなかったのでなんとか止まれ、横に切ったハンドルと車のボディとの間で手を挟んだのみ。危ない。気をつけないと。

このあたりから回らなかったフリーが復活。とても快適。
気分良く出雲大社。このままいけは、予定より早く宿に着けそうだ。

出雲大社は入り口の写真を1枚だけ撮って通過。
幹線道路の国道9号に合流する直前でそれは起きた。高々100mほどの、長くはなく新しいつくりの橋。
カマボコ状に盛り上がった橋、一気に加速して乗り越えよう。

あっ。
体が宙に舞った。
一瞬の出来事だったが何が起きたかはわかった。
前輪が橋の継ぎ目にはまってロックしてしまったようだ。
次の瞬間両膝に走る痛み。自転車から前に投げ出されてらしい。

幸運にも車通りは全くなく、自転車を歩道にうつしてうめきながらtwitterにつぶやき。
痛いよう。

しばらく休んだ後は近くのローソンに移動。傷と自転車の確認。
脚はあちこち痛かったけど切れていたのは左膝のみ。あとは手のひら。止血してキズパワーパッド。
グローブとタイツの左大腿の部分が少し破れている。自転車から投げ出された時にSTIに引っ掛かったようだ。

内側にずれたSTIを直してフォークコラムのチェック、たぶん無事。
前輪はリムが凹んで振れている。ブレーキをかけるとガタガタする。

膝が痛くて漕げそうにない。これからどうしよう。
痛いといってもただの打撲っぽいし、2日もすれば良くなりそう。ここで帰ってしまったら福岡400開催日に家で後悔する。1000kmちょっとで終わりなんて嫌だ。
とにかく福岡までは行こう。痛み止めを飲み、少し痛みが引いたところで出発。1時間で13km、ダメだこの速度じゃホテルまでの170kmとても辿り着けない。

電車は走行ルートに沿って通っているので、無理になった時点で輪行すればいいか。
また走る。前輪は1周するごとにカチカチ音がする。プーリーは錆びてキュルキュル。クランクからも音がするし、ここにきてまたリアのフリーが回らなくなってきた。しかも前日より悪くなってる。

隣でイビキをかいてる妻の鼻を押さえたら歯ぎしりしだした感じ?
この乗り物は自転車じゃない。ストレスだ。ストレスの塊だ。叫びながら海に放り投げたい。

もう走っていて全然楽しくない。ても何故か自転車の調子がどんどん悪くなるにつれ、脚は回るようになってきた。
逆境だからだろうか。人間て面白い。

ここからは意地で漕いでいて、道のことはあまり覚えていない。
国道9号にでてからは山の中を突っ切る幹線道路で楽しくなかった気がする。
宿に電話し、チェックイン時刻を過ぎても大丈夫か尋ね、23:30、萩到着。

■3/8
走行距離: 274km
累積: 1286km



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