2011/12/01

PBP2011 Stage18_3:あれに見えるはモンブラン

  自転車が飾られた町を通過した後は、次の峠Saisiesへと向かいます。


  これ以降のフランスの峠にはこんな石碑?がありました。
1kmごとに現れるこの石には現在の標高、頂上までの距離、それからこの先1km区間の平均斜度が書かれています。平均斜度があるのって面白いね、完全に自転車用です。

  4年前にもっと南を走った時は全く見なかったんだけど設置されているのこの辺だけなんでしょうか?それとも見た目かなり新しそうだから、ここ4年で増えてきてるのかしら。

  ちなみに最初この6%というのは頂上までの平均斜度だと思ってたら、その後の石には8%とか書かれていてガクっとすると共に次の区間までの斜度だということがわかりました。1km区間が下り基調の場合は斜度の部分は無表示でした。

  この峠は終盤までは木々の間の道で、それほど見晴らしは良くなかったように記憶しています。一応クライマーなので峠を登っている途中での足を止めての写真撮影は、そのまま一気に登りたいという葛藤との戦いなのです。下りは一瞬にしてイイと思ったポイントから先に進んでしまうし、いちいち止まってたら速度が全然稼げなくなっちゃうので撮るなら登りでなんですけどね。

  ま、とにかくこの峠の登りの写真はありません。


  標高1500mを超えるといい景色が広がってきましたよ。


  そしてゴール。Col des Saisies。標高は1650m。
距離14.4km、平均斜度5.1%で2009,2010年ツールでは1級山岳カテゴリー。

  おや?横に何か貼られています。


  置物(10ユーロ)とキーホルダーというか根付が(3ユーロ)で売ってるみたい。
つくりが雑っぽいしこんなん欲しくないよーと思いましたが、この辺の峠全部にあるなら登った峠を揃えたくなります。でもここSaisiesしか売ってなかったよなあ。


  逆側から見ても(aをひっくり返してeと読めば)saisiesと、路面には誇らしげにペイントが。
向こうには子供用のエアボヨンボヨンな遊具とかあります。


  レンタサイクルなどもあり、ちょっとした町でした。
時刻は16時半。ここで今日の峠は終了、あとは下ってブール=サン=モーリスの町を通過し、それからちょっと登って宿だったはず。GPSを見るとブール=サン=モーリスまでは直線距離で25km弱だから、暗くなるまでに宿に着けるかな。

  モンブランカフェなんて名前の店に「ここモンブランじゃないだろ」と突っ込みながら下る目の前に見えたものは…


  すごい雪山。雲を思いきり突き抜けてるし。
方向からするとあちらはスイス、もしかしてあれがモンブラン?(あるいはその周辺なはず)
今回のルートを作るときに適当に標高が高そうな道を繋いで、あとで確認したらモンブラントンネルを通過するルートになっていて、これは自転車で走れないよな、危ない危ないと変更。そのモンブランがあんなに恐ろしげな所だったなんて。フグレンジャーごときでは一瞬で凍死です。

  心配なのは今後向かうスイス、あの先にあるスイスの気温はどんななっちゃってるんでしょうか。期待と共に不安も高まりました。


  下りの先のあの盆地っぽい所がブール=サン=モーリスの町かしら?
いやそれにしては距離が近い、まだあそこから20kmくらい先のはずです。しかしあの町は脱出不可能なほど周囲を山に囲まれているように見えます。もしかしてあの先は下り基調では無い?でも直線で20kmだし、きっと川沿いの緩やかな道があるよ…


  ???

  今日の峠はーSaisiesで終わりだったのではー。
ここの標高は780m。まさかここからこのRoselendとかいうのに登るんじゃないよね?
1968mって言ったらもう2000mじゃん。2000m峠は明日からで、今日は1000m台の峠を数個越えてショートカットしたのを考えると、さっきのが最後で…

  あとは下りだけ、そう思っていた矢先に現れた看板に混乱しました。
これはこの先分岐した先にある峠なんだろう、ここから峠なんて登らないだろう、そう言い聞かせながら先に進みますが斜度はどんどん増していき、続く道は木々が生い茂る中に突入していきます。

  目の前に見える山は道なんてまったく無くドバっと木が立ち並ぶ急斜面で、こんなところを登るはず無いと写真にも撮りませんでしたが、実際は折り返し長い九十九折がその木々の間を続いていたのです。
  荷物は多いし、脚は痛いしで真面目に走っても100m上昇に10分くらいでしか登れません。このペースだと1200m登るのに2時間はかかりそうです。木に囲まれて周りも全く見えないので写真も撮らずにひたすら登ります。


  視界は開け、目の前に池が見えてきました。
そして池に沿って道路は分岐。この時点でもう1600m弱まで登っているのですが、それでもRoselend峠が別方向の道であることに、この先が下りであることを期待します。


  …やっぱりこちらのルートがRoselend峠みたいですね。
ここから更にあのハゲ山を登れと?


  池のほとりの小さな教会。
景色も良くなり、この先にまだ続く登りにやる気も無くなりでここからは写真撮りながらノンビリと。
そろそろ森林限界が近づいてきている、そんな感じの眺めです。


  池をまわって岩山へと続く道はあの2つの間を抜けているようです。
よかった、左のデカいのには登らないんだよね?あの先にもっと凄いのがそびえ立ってたりしないよね?


  橋を渡った後は


  振り返って池を撮影。手入れされているかのような芝、凹凸の陰影が綺麗です。


  まだ日は出ていますが影はすこし長くなってきました。


  池の周りの平地区間が終わり、頂上まであと400m。
さあ気を取り直して登るとしましょか。


  こんな激斜面にも牛がいます。タフだなー。



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