2011年12月9日金曜日

PBP2011 Stage19_5:タワーディフェンス、スイス

  そういえば「牛の日記は作り話ではないか」との疑惑を持たれていましたがそんなことないですよ。目線をくれている牛写真を見れば、牛との会話が成立していることがわかるかと思います。そろそろ牛から写真撮ってとオファーがきてもおかしくないはず。


  さてグラン・サン・ベルナール峠を越えて舞台はいよいよ7ヶ国目、今回一番楽しみにしていたスイスへ突入です。


  こちら側も綺麗ですが、この峠は南(イタリア側)のほうが景色はよかったかな。牛いましたしね。


  道がウネウネしながら下のほうまでずっと続いている、って光景はこちら側ではあまり見られません。


  所々にこの8角形の謎の建物があります。謎です。


  ナポレオンぽい帽子。
実際にナポレオンはイタリア侵攻時にこの峠を通過したとがあるそうなのでナポレオン記念の何かなのでしょう。1800年にこの峠を越えて侵攻って凄いな。自転車でも無いのに。


  ここの路面にもペイントが。国境の峠を越えるレースってなんだ?と思ったら2009年のツールドフランスでこちら側から通過してるんですね。
  路面、特に端のほうはひび割れていて高速で下るときにハンドルをとられるような所も。車はほとんど来なかった(対向車とはすれ違ったけど抜かれはしなかった)ので端を走る必要は無くて怖くはありませんでしたが。


  さらにこちら側には長いトンネル(スノーシェッド)があります。
写真は道から外れて外に出て撮ったもの。路面の悪さ、トンネルなどから、この峠を登るならイタリア側のほうが楽しいと思います。
平均斜度もイタリア側のほうが少し大きいです。


  標高1500mくらいまで下ったところで国境を越える度に現れてたいつものアレ。
スイスの建物は、普通です。風車が描かれたオランダが一番特徴的だったかな。


  この日のコースはここで写真右に写る山を登ってから下の幹線道路へ下る予定でした。膝は相変わらず痛むし、無理をして動かなくなったらオシマイなので余計な登りを入れずにホテルに向かうことにします。
  それに2つのベルナールと前日のロズランを越えて、こちらで楽しいのは2000m級の峠だってことがよくわかりました。1500m程度の標高では町並み等の差はあるものの日本と大きく変わらないため、小さい山を登らずに明日からの山岳に備えたほうがいいとの判断です。

  18時30分。広めのT字路にぶつかります。右に行くのが予定コースで宿までは山を越えて直線。左は山を大きく迂回してマルティニ(Martigny)の街中へと向かう道。確かマルティニ経由で行けば距離は伸びるもののホテルまではずっと下り基調だったはず。ここも迷わず左を選択。1000mの登りを2つショートカットするコースになりました。


  道は広くなりましたが両サイドはずっと山です。


  写真では上手く伝わらないかなあ。とにかく左右の山が近いんです。
本当にマルティニまで下り基調だったのか、記憶違いではないのか不安で一杯に。この先登りが無いなんて思えないよ。


  スイスの道路はグレーチングが一定間隔で並んでおり、これまでの国と比べて走りづらいです。
それに自転車を抜いていく車の車間もフランス、イタリアよりも狭く感じました。フランス=イタリア > ドイツ=ベルギー > スイス > ルクセンブルクな感じ。(オランダは自転車道しか走ってないので不明)


  登りがあるのではとの心配は杞憂に終わり、ずっと下りでマルティニの街へ。
しかしこの街に入っても両側が山。どこを向いても山。


  サン・ベルナール急行なる列車が止まっていました。この線路は整備用のものらしくて動いていません。


  街に入ると自転車レーンが現れて、ここから走りやすくなるなと喜んだのも束の間、


  レーンど真ん中にグレーチング。
スリット自体は微妙に湾曲しているためタイヤが落ちることはありませんが、グレーチング周りの舗装がガタガタで数cmの段差が出来ているところもあります。
ガッカリだよ。スイス、ガッカリだよ。


  標高500mほどの山の中の街を抜けて、


  ホテルまでの道はずっと平坦。平坦なのに右側は500mも離れていない箇所から急斜面の山が。左も1kmほどでいきなり山。
  ベルナール峠を下ってからずっとこんな風に両サイドが山の道を進んでいます。どこを見ても山で、なんだかもうスイスから脱出できないような気分になってきました。

  それに何度も書いているように山が近いの。山の間のこれしかないルートを「走らされている」感じで、高台から砲台にでも狙われている気がしてきます。
  そう、これはタワーディフェンス。(無料のWEBゲームとかでよくある砲台を設置して迫り来る敵を倒していくシミュレーション)
我々侵入者は決まった道を前に進むことしか出来ないのです。高台からの砲撃に晒されながら前に進むのです。スイス侵攻は無理ゲー。


  もう山というか壁です。茶色の壁。
ずーっと。30kmずーっとこんなの。


  ホテル到着は19:30。ショートカットしたため今日は早く着きました。
夕食食べてゆっくりできると思いきや、フロントが開いていません。どうして?チェックインは22時までのはずなのに。

  ここも町から外れてポツンとある宿なので、店の主人が買い物にでも出てるのかもと30分以上待ってみても状況は変わらず。
臨時休業?それとも潰れた?諦めてマルティニに引き返して別の宿をとろうとしたところに颯爽とランナーが登場。あ、さっきここまで来る最中に抜いた人です。

  「鍵を探しているのかい?」
いや鍵というよりチェックイン済んでないんですけど。「このホテル閉まってるの?」
「鍵ならそこさ」とランナーが指差した裏口ドアの下には封筒が。

  到着して直ぐに撮っていた上の写真のドアの影にも小さく写ってました。でもこんなのお兄さんに言われなきゃ気づきませんよ。

>トル フウトウ


フウトウヲテニイレタ

>ミル フウトウ


フウトウニハアナタノナマエガカイテアル

>アケル フウトウ


ヘヤノカギヲテニイレタ!

  わからんてば。このホテルは一体どうなっちゃってんの?スイスじゃこれが普通なの?


  軽く怒りを感じながら部屋まで自転車を運び、booking.comの予約確認書を良く見たら「月曜火曜はレストランやってないよ、チェックインも18時まで」と書いてありました。怒られるのは私のほうだったみたいです。

  無料WiFiのパスワードが室内のホテル情報ファイルに書かれており(ここまで全てのホテルはフロントで口頭で教えて貰った)、googleで近場のレストランを探してみるも何も無し。
お腹すいたけど遠くまで出るのは大変だからそのまま寝るしかないかと、夕食は補給食バー1本。


  自転車で国境を2回越えたのは初めてかな。
ショートカットして予定コースより累積標高が2000m減っちゃったけど、この先まだ長いから仕方ないか。


  峠が大きくて縮尺が小さくなっているため、凄く大雑把な感じの標高図。細かな凹凸が全然わかりません。

■ホテル: Relais de la Sarvaz
宿泊費 86.5スイスフラン(コンチネンタル朝食込み)

■8/30, Stage-19 セエ(フランス) -[プチ・サン・ベルナール峠]- アオスタ(イタリア) -[グラン・サン・ベルナール峠]- フュリ(スイス)
走行距離 162km
累積標高 2831m

■ここまでの累積: 距離 3339km, 標高 34141m

  ドイツ以降は累積標高/距離が1%を下回るという平坦コースでしたが(PBP含む)、ここに来ての山岳でトータルで1%以上に浮上しました。全体で見ると普通コースな感じに。



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