と、その前に、RAAMのサポートについての説明を。
サポートカーには、レーサーの後方を走っていいフォロービークルと、RVなどレーサーと同じルートを走ってはいけない大型車とにわかれます。
我々のサポートカーは3台とも通常サイズ、フォローできるように低速車両を示す△の反射板や屋根の上のアンバーライトなどを装備しています。が、3号車はクルー(1,2号車)のサポートが役割のため、レーサーをフォローする予定はありません。
で、このフォロービークルは常に追走していいかというとそうではなく、スタートから1000kmなど交通量が多い区間では「他の車と同じ速度で走って路肩に停車して車から降りてのサポート」をしなくてはなりません。これを「リープフロッグサポート」と呼びます。
しかしローカルタイムで19時から7時までの夜間は、逆にレーサーの後ろ7m以内を追従する「ダイレクトサポート」が義務付けられます。ナバホ自治区などの一部危険区域?もこのダイレクトサポート必須区間。この状態の時は1時間に4回まで、走行中の車から手渡しでレーサーに補給が行えます。
7m以内と距離が指定されているのは、ヘッドライトによりレーサーの視界を確保するためと、後続から来た車両がフォロービークルを抜いた直後にハンドル切っても自転車が撥ねられるのを防ぐためと思われます。
まとめると、サポートの方法としては「ダイレクトサポート」「リープフロッグサポート」があり、区間(時間)としては
・ダイレクトサポート必須 (19~7時、一部危険地域)
・ダイレクトサポートをしてはいけない (スタートから1000kmなど指定区間での7~19時)
・どちらでもいい (指定区間以外の7~19時)
の3種類があるということになります。「どちらでもいい」では基本ダイレクトサポートをしますが、ガソリン給油やクルーのトイレなどで自転車が単独走となってもOKです。必須区間はサポートカーは自転車から離れられないため、ここに入る前に給油やトイレなどを済ますことが重要となります。
さて我々のチーム、渡米前にサポート練習を1度行いましたが、交通法規的に国内ではダイレクトサポートの練習は難しい状況でした。
特に車内から手渡しでの補給の練習は全然できていませんので、時間は短いですがこのタイミングでテストしなくてはなりません。
夕方から夜にかけ、ドライバーと補給係を入れ替えて3回練習を行いました。
サポート練習1回目
やってみるといろいろと気づくことがあります。
補給するために自転車の横につけた際ドライバーが必要以上に減速してしまうとか、補給係を自転車から目視できる位置まで前に出てから定速運転にして欲しいとか、2日前にやることじゃない気もしますが、今ここでできるかぎり調整するしかありません。
LEDライト点灯、明るい!
他にも車からの停止指示が「すぐ停止すべきか、スペースを見つけて停止するのか」がわからないとか、ちょっと走ってみただけで修正すべき事がボロボロ出てきました。
50km弱走って練習終了。あとは本番で慣れていくしかないね。
そうだ、サポートカーの大事な役目として、コースブックに書かれたキャトルガードと呼ばれる牛ブロックグレーチングの位置をレーサーに伝えること、なんてのもあります。
写真はgoogle ストリートビューから
夜中にこれが急に現れると結構緊張するのよね。
サポート練習が終わって、宿に戻って食事してこの日は終了。
翌日もやることたくさんあります。
車検やミーティングなどのイベントに遅刻したら1時間のペナルティ。毎年スタート前にペナルティ喰らってるチームが出ますが、これだけは避けたいところ。
日本からの運搬に使った輪行箱や緩衝材などとても自分たちで運ぶ余裕はないため、公式が行っている有料サービスのトラックに預けます。
ゴールまで荷物運んでくれます
途中でリタイアした場合もゴールまで受け取りにいかなくてはならなくなりますが、リタイア時のことなんて今考えたくもないのでいいんです。リタイアしないし。
次は車検。
使用する自転車やヘルメット等をチェック
尾灯のブラケットが1つ行方不明になってしまっていて、スペアバイクを使う際は他のバイクの尾灯と使いまわそうと思ってたのですがダメでした。
ちゃんと全バイクにセットされてないとOKでません。その場でタイラップで固定できたためペナルティにはなりませんでしたけど危なかった…
自転車だけでなく、サポートカーのステッカーやアンバーライト、ウインカー等が正常に動作するかもチェックされます。
フィニッシャージャージのサイズを申告して…
その間皆はお土産購入
公式の写真撮影。
撮影されてる私を撮るクルーを撮影
牛監督(今回の結果で更迭)
車検や写真撮影、ミーティングなど指定されたイベントをすべてこなしたら本部でチェックを受けます。
最初に会ったときはもっとゴラム(LOTR)っぽかった
最終チェックをしてくれたのは3年前に杖をついていた方でした。
翌年会った時にはリハビリして杖無しで歩けるようになってて、「去年は暑さでリタイアで大変だったね、今年は絶対完走できる。私の目を見ろ、これは魔法だ。」って言ってくれたおじいさんです。
夕方からのレーサーミーティングまでは中途半端に時間があるため、その辺をブラブラします。
自転車は車線の真ん中走れ標識
片側2車線以上ある道路でも何故か路側帯に追いやられる日本とは違いますな。
前半組で記念撮影
レーサーミーティング開始。ミーティングといってもクルーチーフミーティングのようなルールの説明はなく、主に参加者紹介の場となっています。
前回まで同様、前列に陣取り
MCが過去2回のカッコイイ兄さんじゃなくなってるなあ
2,3年前と比べるとスタッフが少し少なくなってる感じがしました。
チェックポイント通過確認が電話連絡からWEB連絡になったのといい、開催中の公式動画NEWSが無くなったのといい、ボランティアスタッフを集めるのも大変なのかもしれません。
2018年、RAAMソロ参加者
身長178cmの私はこの中だと低く見えますね。
RAWにはロングライド系でみかける多少太めの体格いい人もいるんですが、RAAM参加者は全員いい感じに絞れています。
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