2016/06/10

2016GW その8: 頑張れるのはいつも半分まで

■5/1
  まだ4/30か、21:30起床。
寝る前にtwitter見たりなんだりで睡眠時間は2時間くらい。もっと全力で寝ないとダメだなー。


日が変わる前にチェックアウト、なんか勿体ない

  ブルベでホテルに泊まる時も、こういう時間で宿泊したことは無い。同じ4時間滞在にしても24時チェックイン、4時チェックアウトあたりが殆どだ。
  まだ暗くなる前から宿泊して真っ暗で寒い中に出ていくのってヤだなあと思ったけど、やってみると案外悪くなかった。ロングライドで眠くなるのは基本暗くなってからだ、そしてしっかり睡眠をとれば暗闇でも眠くない。18時はちょっと早過ぎだけど、19時過ぎ、暗くなって眠気が来る前にホテルに入ってしまい、夜中にチェックアウト。しっかり寝てるから眠気も来ず、少し疲れてきたくらいでもう夜明け。

  そんなわけで快調に日本海までの道を走る。登りで小雨が降ってきて焦ったがすぐに止んだ。

  この県道1号、主催者の白木さんが「車が通らなくて走りやすいいい道あるんだよー」と言ってたとこだ。確かに車は全く来ないが日中のことはわからない。街灯は無く、自転車のライトだけを頼りにタイトなコーナーを下る。後日昼に通過した参加者の写真を見たらガードレールもない結構細い道だった。

  しかし下りは寒い。眠くないといっても寒いのはやっぱりヤだ。この時期夜は布団に限るな。
  震えながら日本海側のPCに到着、カップラーメンで温まり、長指のビニール手袋を買った。寒かったのはここまでの下りだけだったようで手袋は直ぐに無用の長物となる。

  あとはもうひたすら走っただけ。
福井を抜け、石川へ。金沢市街地通過はかなりの渋滞でストレスが溜まった。


富山

  国道8号から少し外れた小さな峠を登らされ、富山へ。
今回の縦断コース、主催者に出来る限り短く登坂は少なくという考えがあったからかどうかは定かではないが、いくつか市街地を通過する。富山はちょっと印象に残っている。
  アヴィレというレンタサイクルのステーションが市街に点在していた。最近できたレンタサイクルのようだ。歩道には青いペイントで自転車レーンが敷かれ…歩道?

  自転車を取り巻く環境はどんどん良くなってきてると思う。久々に訪れた都市で車道の端にしっかりとした"左側通行の"自転車レーンが出来てるのを見ると感動する。しかしこの富山市街、ペイントの綺麗さから見るとここ最近、歩道の自転車レーンが塗装されたようだ。
  歩道に作られた自転車レーンで歩行者がそこを避けて歩いているのを見たことが無い。結局そこは歩道だ。歩道だったら自転車通行可の歩道のままで歩行者優先で自転車は徐行して通行したほうがよっぽどいい。
  市街のその他の道は車道にレーンがあるとこも多いみたいだし、レンタサイクルのステーションを見ると自転車に力を入れてる感じはする。片側2車線の車道の交通量、自転車や歩行者の交通量、それらを判断したうえでのことかもしれないが、それでも綺麗に塗られた歩道の自転車レーンを見て少しガッカリした。

  富山あたりからかなりトイレが近くなる。ここまでついつい補給を忘れて漕いでしまったせいで脱水で胃の調子を悪くしていた。低ナトリウム血症による頻尿だろうか。あわてて食塩を舐めるが良くならない。それにこの感じは低ナトリウム血症とは違う気がする。前立腺がダメージを受けてるのだろうか。


糸魚川通過

  18:45、この日も明るいうちにホテルに着いた。終盤トイレラッシュで時間を費やしてしまったものの、ここまで1220kmの所要時間は58時間。フェリー、ホテルの時間や市街地通過を考えると悪くない。後半もこのペースを維持できれば5日間ゴールを狙えるが…この日は既にこの時間で眠かったし、何より胃のダメージがかなりキている。頻尿の問題もある。ここからは寒くもなるしそれは厳しいか。
  ただ難関と思われたここまでを予定以上のペースでクリアできた、少し休んでもこの先は十分間に合うはずだ。フェリーまでは500km強、明け方到着の予定だから7時間くらい休もうか。

  チェックインして自転車を部屋に入れられるか尋ねる。和室なので断られるのはわかっていたがフロント等にも置き場は無い。
  それよりも誤算は、フロントが夜間空いておらず23時で閉まるということ。7時間滞在で2時に出発できない。渋々23時にチェックアウトの旨を告げた。まあ最初の予定の4時間は居られるわけだからいいか。

○5/1
走行距離:480km
睡眠場所:米山ハートホテル(自転車持ち込み不可)




■5/2
  胃の不調からかうまく寝付けなかった。睡眠は1時間半、しかも何度も目覚める浅い睡眠。厳しいスタートとなる。何か食べたいが何も食べたくない。そういえば黒澤さんがプリンは飲み物だって言ってたっけ。


とりあえず全種類買う

  雨が降り出して冷えてきた中、冷たいプリンを食べるのは更に胃によく無かったようだ。完全にヘロヘロで力が出なくなる。それに眠い、バス停で2時間半程休んだ。しかし眠いのに寝付けず。

  何か温かいものを飲もう。しかしこの付近にコンビニは無い、あ、自販機だ、助かった。


全部つめた~い

  なによりこの日問題だったのは頻尿。トイレにすぐ行きたくなるし、我慢ができない。最終的には尿意を催したら3分で爆発みたいになって、もはや自転車どころではない状況に。コンビニがすぐ見つかればいいが、住宅街で山道じゃないのにトイレは無いって地域が最悪だった。河原を駆け下りて隠れるとか、人間の尊厳をかけた戦いになる。
  疲労からか出力も全く上がらずtwitterで泣き言を垂れ流しながらの走行。岡山1200スタートから今日でちょうど10日、過去の経験では休養無しで走り続けた場合、このくらいで慢性疲労で厳しい状態になることが多い。疲労が溜まったか、前日の脱水から回復していないか、考えられる不調の原因は山ほどある。
  薬局に行き頻尿と胃の薬を買った。暫く休んだのも効いたのか胃の調子は復活して物は食べられるようになったが、頻尿はこのまま良くなることはなかった。

  この区間、一気にフェリーまで行けたら行くが途中疲れたら宿をとっても大丈夫な時間設定。その場合は朝青森に着き、新幹線で北海道に渡ることになる。しかしここまで25時間で330kmしか進めていない。もう寝る時間は無い。このまま青森まで行けるかどうか。
  普段眠い時はカフェイン錠剤を投入する。カフェイン入りエナジードリンクは高価なので飲んだことが無い。コンビニでピンクのレッドブルを見かけ、ピンクの牛ならばと買ってみた。


こんな車見た事ある

  夜になってしまえば頻尿はあまり問題ではない。ホントは大問題であるが、まあその、なんだ、許してくれ。
  ピンクの牛パワーか、ここから先は少しだけ集中して走れた。それはホントに少しだけで、午前4時、秋田から北秋田へと向かう峠の下りで寒さにやられた。


霧雨が降り気温6℃

  最後の防寒具は北海道に渡ってからドロップバッグで入手する手筈となっている。今の装備、それから体力でこの気温は厳しい。後ろを走っている人たちはtwitterで暑い暑い言っていたが、日本海側に出てからここまで曇ってたり小雨だったりと暑かったことは殆ど無い。

  丁度コンビニがあり、ホットコーヒーを飲んで休む。出発したら近藤さんが後ろから来た、近藤さんも寒い寒い地獄だ言っている。カイロを貼りつけているんだと。へぇー近藤さんもカイロ使うんだ。あまりにタフなのであんまり寒さを感じない人かと思ってた。
  ふとサイコンを見るとパワーが表示されていない。電池はまだあるはずなのに変だな。近藤さんと別れて停車、電池を交換するがやっぱり表示されない。はっ、さっきボトル缶コーヒーを飲んだ時、キャップした飲みかけをサドルの上に置いてたら落ちてパワーメーターにクリーンヒットしたんだった。それが原因だろうか。
  このGWの為に新調したPowerTapC1、まさかそれがここで壊れるなんて。予定外の輪行で出費も嵩んでいるのにどれだけ出費するんだ。寒さと、この先北海道岩内のホテルに今日中に辿り着くのが厳しくなってきたのと、それからパワーメーターの故障で完全に心が折れてしまった。

  今日ホテルに間に合わないとなるとその先のプランが1日遅れる。ホテルは全部キャンセル、帰りのフェリーも間に合わない。
  今から稚内発の飛行機をとると幾らかかるのか調べた。3万円だった。ホテルをキャンセルし、取り直し、飛行機で帰る。疲れてロクに漕げなくなった現状で、この先のサイクリングにその金をかける価値が無いと感じた。
  もう新幹線で帰ろう、本気でそう考えた。帰路を検索する、しかしこの峠を下りきらないことには電車にも乗れない。日が昇って暖かくなるまでこの道端で休むか。

○5/2
走行距離:445km(明け方まで)
睡眠場所:あちこちの道端

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