トンネルや急斜面を抜けてアンデルマット(Andermatt)に着きました。
この街の入り口で金髪のスラっとした女性ロード乗りに抜かれます。
荷物を積んでいるとはいえこちらもそこそこマジメに走っていたのですが、圧倒的な速度差で見えなくなってしまいました。
日本だったらトップレベルの速さなんじゃないかな、いや、金髪ロングだっただけで男性だったのかもしれません。
きっとそうだ、全くついていけないなんて女性なわけない、男性だったんだよ…
何故かここアンデルマットには熊のオブジェがたくさんあります。
最初の写真に小さく写っている黄色い旗も熊だし、なにか所以があるのでしょうか。
屋根の上にも熊。ロータリーの図柄も熊なのかな。
事前に調べた情報によると、ここから今日のホテルまでは電車が走っているようです。
天候や体調が悪い場合はここまで走って電車に乗るつもりでした。雨も完全に上がっていい天気になってきたし、調子もいい。予定時間内に到着できるかどうかは不安ですが、折角なので走りましょう。
速度の速い電車ではないので、待ち時間を考えると乗るならもうここしかないかなと暫く悩みましたけど。
街の部分がやや平坦で、ここからは峠道となります。
写真の向こう側、アンデルマットの西はフルカ峠。そう、昨日通ったグリムセル峠東にある峠です。
スステン-フルカ-グリムセルの周回コースは2000m超山岳を3つも越えれるうえに距離は150km弱と短いため(フルカは走ったことないですが)とても楽しいと思われます。いつかまた来たいな。
この街から電車に乗れるというのは知っていましたが、まさか道といっしょに峠をそのまま登っていくとは思いもよりませんでした。
「あ電車が来たー」と停車して急いでカメラを取り出して撮影なので、見栄えがいい場所とか構図とか考えてるヒマはありません。(言い訳)
いい場所を見つけて狙っていたら、いい写真が沢山撮れそう。
森林限界を超えて木が無くなってでは無く、手入れして芝生にしてあるように見えます。
観光メインである鉄道からの眺めを良くするためでしょうか。こういった2000m級峠も珍しいですね。
もう登るの疲れてきたし、この斜面をゴロゴロと転がって下りたい…
芝生の写真を撮っていたらまた電車が来ました。
線路が単線な為数時間に1本のダイヤかと思ってましたが、何度も遭遇していることから考えると登りと下り用に線路が離れて2本あるのでしょうか。
中央の白い車両は一等車?
広い窓には何か飲んでる風な人が見えたので食堂車かもしれません。
車窓からの眺めも美しそう。
電車を見ながら一緒に登るというのも楽しい経験でした。
オーバーアルプ峠 (Oberalp Pass)到着。
標高2046m。スステン峠を下ったポイント、ヴァッセン(Wassen)からは21.8km,標高差1105m,平均斜度5.1%。アンデルマットからは10.5kmで標高差598m、平均斜度5.7%。
一緒に登ってきたマッターホルン・ゴッタルド鉄道はこの車道より少し下を通っています。
直前に最高地点となる駅があって、そこの標高が2033m。
自転車を積んだキャンピングカーをよく見かけます。
フランスでは峠にある道標は峠からの距離でしたが、ここスイスの石碑は麓からの距離みたい。
既に時刻は14時半。スタートから6時間近く経過しています。
それなのに走行距離はたった70km。ここまでの累積標高は2724m。
今日の累積標高5400mというのはあながち間違った数値ではないように思えてきました。チェックインは22時まで、もう写真を撮っている時間はありません。
峠下りで密集してる羊軍団を1枚。ここからはもうひたすら走り続け。
次の峠はいつ始まるんだとドキドキしてたら50kmずっと下りでした。走っているのは幹線道路(というよりこの辺りにはここしか道が無い)ですが、何箇所か工事が行われて片側交互通行となっており、ちょっと走りづらかったです。
それにスイスの車は大きく迂回して抜いてくれないのよね。特にバスがギリギリを追い抜いていくのです。
ホテルまであと50km。ここからはあっても峠1つでしょう。オーバーアルプを越えてからどんな山岳が始まるんだとビビりまくってたのに拍子抜け。
これなら時間は十分間に合いそうです。
疲れたのでダラダラモード突入。ここからは写真を撮りながらノンビリ走ります。
バスの後ろには自転車キャリアがついています。でも自転車載せてるバスは1台も見れませんでした。通常料金で載せれるのかしら。
19号は自動車専用道となりトンネルでバイパス。自転車はこのフリムス(Flims)の街の中をぐるっと周って写真左から右へと抜けます。
眺めのいい場所にはやっぱりベンチ。そしてやっぱり老夫婦。
ぐるっと周って高い場所には教会が。
PBPの話で、「何も無いところを走って暫くすると町があって教会があっての繰り返し」ってのを聞いたときにこういうのを想像してたんですよ。
これなら全然苦痛じゃないじゃん、綺麗じゃん、て。
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