2015/08/26

PBP2015 その2:先頭集団のレベル

  スタートから2時間が過ぎ、15分先スタートのAの小集団をちらほら見かけるようになった。
  5,6人の集団の先頭を女性がひいていてびっくりする。速度差1割くらいってことは34km/hくらいでは走ってるのね。集団は左車線に出て大きく追い抜いていく。抜かれた側も無理についてくるようなことは無い。

  さてここで80時間の先頭集団のレベルと、そこで何が起きているかを挙げてみる。

  ペースはツールドおきなわ市民200km(私が走った時は210kmでは無かった)の序盤普久川ダムまでより少しだけ遅い感じか。200kmじゃなく1200kmだから当然。アタック的な動きもこんな序盤では無い。
  構成しているのはオッサン、しかも40歳の私より年上と思われる人が殆ど。そして皆ふくらはぎが凄え。自分も血管フェチにはそれなりに売りに出せる脚だと思ってるのに見た目だけで負けてる。そんなジジイがゴロゴロいる。なんなんだここは。

  そして驚くべきはその安定感。
元々が速くて実力がある人が無理して走っていないため、落車などとうてい起きそうも無いほど安定している。ホビーレースしか走ったことの無い私にとって今までで一番上手い集団だった。前述の沖縄200kmも、去年走った台湾KOMも、走ってて少し怖いなという動き(というか人)があったのにそれが全然無い。

  もちろんトラブルは多々ある。段差でライトを落とした人は何人かいた。サドルバッグごと外れて落ちたのもあった。が、皆のバランス感覚がいいので何かあって接触が起きても落車には繋がらなさそうなのだ。

  集団内右端をスルスルっと下がってくる人、トラブルかなと見るとオシッコしてる。
  走りながら小便、本当にやるんだ。私はしたことないし上手く出来る自信も無い。(ホースが短いわけではなくてバランス的にだからね)
  この走りながら小便は最初の補給ポイントであるMORTAGNEまでに4回見た。

  他にも印象的だったのは、

・変速の調子が悪くなったようで後方に下がって携帯電話で誰かと連絡をとっていた人
  -やっぱりサポートがついてるんだ

・集団の左に出て走りながらサドルバッグ(オルトリーブ)内の補給食を取り出そうとし、中身を全部ぶちまけてしまった人
  -回収せずにそのまま走り続け、悲しげなオーラが凄く出てた

・街中の信号で一旦停止した際、道の脇に立ちションした人
  -立ちション禁止はもはや有名無実となっているが…流石に街中でやるのはダメだろ

・GPSビーコンをつけた人
  -スタート前に埼玉の面々と「サポートありの人は携帯電話で位置のやり取りしてるのかね?」「最近はGPSで位置情報発信する機材がわりと安価にレンタル出来るから、そういうの使ってる人もいるんじゃないかな」なんて話をしてた。本当に居るとは

  それからこの集団、右側通行なんて全く気にしていない。
この時の風は北西、西に向かう集団に対して右前から風が吹いてきていた。空気抵抗を最大限に減らすには前走者の左後ろにつく。そうして集団は左へと伸びて行くんだけど、中央線をはみ出そうがお構いなし。
  結果集団の半分より後ろは全員左側、対向車線を走ってる状態。(流石に街中は右側を走る、街と街を繋ぐ道の話ね)

  いいの?これ?
しかも後ろから車が来てクラクションを鳴らされても全く意に介せず。結局あの車はどうしたんだろう?小心者の私は集団の右端からはみ出る感じで道路の中央辺りを走った。

  とにかくまあ何もかもが新鮮で、滅茶苦茶楽しかった。
2時間を経過した後、集団の速度が1km/hほど下がる。ちょっとヒマになったきたので前に出てみようかなーなんて頭をよぎったが、後ろで大人しくしていよう。落ちそうな牛監督問題もあるし。

  さてこの先、140km地点にある最初の補給ポイント、MORTAGNEには寄るべきかどうか。
用意したドリンクは2リットル。ここまで100kmでボトル1本ちょっと飲み干している。PC1は221km、無補給で行くのは少し厳しいかもしれない。この集団を逃したくもない。

  周りはよく見えている。必死になって全力で集団についていってる場合は走ることに精一杯で何も見えなくなってしまうが、そういうことは無い。
  先頭に一度も出ていない状態でこの集団が私に適切かどうかは置いといて、走ってはいけないレベルでは無いと思う。走りながらオシッコは出来ないけれど。

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