2015年9月4日金曜日

PBP2015 その9:ソロタンデム乗りの名にかけて

  鎌野家タンデムに乘ってまず感じたのがQファクター(左右ペダル間の距離)の広さ。普段一杯まで狭くしている私にとってかなりの違和感。
 それからハンドル幅、もしかして420なのかな?これも広い気がする。タンデムはコントロール性の問題からか少し広めのハンドル幅がいいなんて話を聞いた事があり私も最初広めにしたんだけど、慣れてるほうが良くって戻した。クランク長の違いは気にならないかな。

 ハンドル幅がどうのよりも、ハンドル位置が全然違うためポジションも全然異なる。しかし思ってた程乗りにくく無い。いやこのタンデム、合ってないポジションを差し引いてもウチのタンデムより乗り易いかもしれない。
 違いは重量。タンデムに一人で乘る場合、ロードに荷物積んでリアをどんどん重くしていった時のようなダルさを感じる。自分の左右への動きとリアホイールの動きが一致せずワンテンポ遅れるからだが、この感じがウチのタンデムより少ない。んーこのタンデムいいなあ。

 気を付けないといけないのはブレーキ。普段と異なりこの自転車は左前。リアに殆ど加重がかかっていないため、ロードと同じ感覚でリアブレーキをかけるとロックしてタイヤが滑る。というかソロタンデムではリアはほぼ使わずにフロント頼り。ロードよりずっと前後を意識せねばならないので、左右が逆だと少し戸惑った。
 ルディアックを出て暫くは自転車に慣れるようにいろいろ試しながら走る。手を放したり、あ、ゴール前のラウンドアバウトを手を振りながら何周もしないといけないからね、ダンシングしたり。うん、まあ問題無いかな。体調もかなり回復していて、喉の痛みはあるものの鼻水垂れ流しでは無くなったし、頭痛も無い。

 カメラを構えた人の乗るバンが並んできた。あ、もしかしてこれオフィシャルの報道?「どうして一人で乘ってるの?」といった質問を受けるが、英語で話すのはホントにダメで全然答えられない。たどたどしく単語を繋いで、あーもういいや「説明難しいから日本語でいい?」(←これも日本語)そして有無を言わさず日本語で状況説明。
 もうちょっと英語で受け答えが出来るようにしておけばよかった。次に聞かれた時の為に頭の中で英文を用意。「リタイアした友達がタンデムは大きいので電車で運べなくて困っており、互いの自転車を交換して、私が彼らの自転車に乗ってパリまで、友達は私の自転車を持って電車で移動」うーんこんな感じでいいかな。簡単な英語でなんとか伝えられるか。一生懸命考えたのに、その後公式のインタビューを受けることは無かった…

 脚はほんと良く回る。ルディアックから20km、小さな町を通過した際に追い抜いた黒いジャージの人がついてきた。交わす言葉は無くともここからはこの人と一緒に走る。タンデムの後ろは空力的にあんまりメリットないでしょ、悪いね。
 何人かを抜くがこちらに混ざることはなくそのまま2人で1時間。と、後ろから9人の集団が来た。国籍はバラバラ、2列縦隊で9人全員がきちんとローテーションしてる。PBPでこういった統制がとれた小集団を見るのは珍しい、というか初めてかも。追い抜いた際に加わろうとする人がいると、きちんと回すように促してくる。これは速く、そして楽に走れそうだ。

 後ろにつき、皆と同じように先頭に上がっていくと集団内から笑い声が。まあそうだよな、いきなりタンデムが加わってくるし、乗ってるの一人だし。
 2周ほどすると集団を仕切っていると思われる陽気なピンクのスペイン人から「OK,OK」うーん回さなくていいよってことかな。私が加わって一人の労力が10/11になる利益は一台大きさの違う自転車が入るリスクに見合わないものなあ。私の後ろの人は「なんでオレタンデムの後ろよ…」って不満だろうし。
 ローテーションから外れて最後尾固定へ。参加したい気持ちはあるんだけどね、まあ後ろで楽させて貰いますね。

 Medreacを抜け、次のPC、Tinteniacまではあと15km。長めに続く上り坂にこれまで統制がとれていた集団が突如崩壊。ピンクのスペイン人が率先してブチ壊しているようで、残りあと少しだし暇つぶしにアタック入ってる?

 そういうことならと後ろから一気に加速。安全なタンデムお届け便が第一任務ではあるが、日本有数のソロタンデム乗りの名にかけて、こんな所で遅れを取るわけにはいかん!
 先頭を走るスペイン人に並ぶも「何故タンデムに並ばれてんだ」と悔しんだのか再加速。うー離されてしまう、少し届かないか…
 そこへ後ろから来たのは黒ジャージ、この集団に混ざる前に一緒に走ってた人だ。彼の後ろにつきピンクを追い上げ、そして抜く。ピンクは諦めたのか「アレアレー」の声援。そしてそのまま黒ジャージと一緒に登りのピークへ。

 「You are very strong」と黒ジャージ。ベリーストロング来たー。今回は「Thank you」と有り難く賛辞を受け取る。「後ろはどうしたんだ?」「友達がリタイアして」そんな会話をしながらTinteniacへ。
 台湾からの参加者に会い「馬さん知り合いなんだけど知ってる?」「馬拉妹?」「そうそう」

 今回のPBPは失敗に終わったようなものだ。そう考えていたルディアック。
それが一転してこんなに楽しいPBPになるとは。あー来て良かった。

2 件のコメント:

  1. 読めない展開にますます高まる期待

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    1. ありがとうございます。
      しかしこの後は普通に走って普通にゴールするだけでございますよ…

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