このルート89、他に道がないものだから大型の通行が多い。
大型トラックは日本じゃ見ないようなサイズだし、これ夜中だったら滅茶苦茶怖いな、と思う。やはりサポートあってのこのコース。補給だけでなく、車から守ってもらうためにもサポートカーは必須だ。
さて、この先はいよいよ「ナバホ・ネイション」に入る。この区間はナバホ族の準自治領であり、州警察ではなく領内のシェリフが治安を治めている。
「ナバホ自治区は危ないから昼でも自転車の後ろにサポートカーがつくダイレクトサポートをしなくてはならない」ミーティングで散々言われたが、何が危ないのかはちょっと良く分からなかった。帰国して調べたところによると
・この自治区内では飲酒が禁止されている。その為外で飲んで車で帰ってくる、飲酒運転が多い
・州警察ではなく保安官が管理しており、人数が少ないせいか?取り締まりはあまり強く行われない
あたり理由っぽい。前者の飲酒禁止だから飲酒運転が多いって何の冗談だよ、って感じだが、まあ危ないと言われているので気を引き締めなくては。
南北に走るルート89を右折し、ルート160に入った時点でダイレクトサポートとなる。
なんとこの何もない交差点にはスタッフカーが止まっており、やってくる参加者に「ここからはダイレクトサポートするように」と呼びかけている。こんな何もない所で…本当にお疲れ様です。
この辺りからは地層の硬さの関係で(上のほうに硬い層がある)、急激に切り立ったテーブル状の台地が見られ出す。メサ、と呼ばれるらしい。
三和さん私物のBluetoothスピーカーをボンネットに貼りつけた(確かこの区間は夜間のスピーカー使用禁止だったっけな?)。が、このサイズだと自転車からはあまり聞こえず、他のチームで使っているような大型のスピーカーを用意したかったなあと感じた。RAWの距離だと必要ないと思ってたのよね、ま、無しと比べたら天地の差で非常に有り難かったけど。
アップダウンというよりは向かい風がキツい。それにやはり、高温の区間を走ると体力が消耗して速度がグッと落ちていくのが自分でもわかる。
動画では加藤さんが「一応…下ってはいる…」とボソっと言っているのは、多分私の脚が完全に止まっていて「遅せえなコイつ、これで本当に間に合うのか?」という心配なのだろう。
日本によくある凹凸つきの白線ではなく、白線の外側に凹凸がつけられている箇所がある(全域ではない)。これ、白線凹凸よりデコボコしててツラい。基本車道を走っているのだが、抜かれる時に少し避けようとすると振動でかなりの衝撃を受ける。これは日が暮れてから苦労した。
■TS10:Tuba City(1091km)
日が沈む中、次のTS、Tuba Cityに到着。スタートからは53時間48分経過、区間のグロス速度は20.5km/hと、完走パーティーに間に合うギリギリの速度。
クルーの皆が買い出しを行いデニーズで食事をする間、私は車内で仮眠。1.5時間程休んで出発。
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