■6/13
RAW/RAAMには事前に参加しなければならないイベントがいくつかあります。
大きなものがインスペクション(車、自転車の審査)、写真撮影、クルーチーフミーティング、レーサーミーティング、このうち後者2つのミーティングは日時固定、最初の2つはチーム単位で事前に時間を登録しておきます。前年はインスペクションで何か指摘されたら困るから、と1日余裕を持たせた前々日の時間を選びましたが、馴れている今回はレース前日に集中。
スケジュールは
09:30 インスペクション
10:30 写真撮影
13:00 クルーチーフミーティング
17:00 レーサーミーティング
まずは朝食後、インスペクションが行なわれる本部脇の駐車場へ。
去年と同じく車の横に自転車や装備品を並べます、しかし、9時になってもスタッフの姿は見えません。
我々は9:30からだけど、その前に9:00~のチームもあったはず。参加者もスタッフも一人も居ないのは変じゃない?と念の為妻が本部に確認しに行きました。すぐに走って帰ってくる妻、「場所が違う!」
車に自転車を投げ込み、急いで正しい審査場所へ。良かった間に合った~。
RAWにはルールが書かれたルールブック、ギアブックと重要な書類が2冊あって、そのうち片方が去年と同じままで更新されずに古い場所になっていたようです。本部に正しい位置が貼られていましたが、我々は誰も気づいておらず、あやうくインスペクションに遅刻するところでした。
RAW/RAAMはレースです。ルールに違反するとペナルティーが走行時間に加算されます。事前ミーティング遅刻や、サポートカーの停車位置が道路から一定以上離れていない、といった軽微な違反は1時間のペナルティー。
ちなみに1発失格(記録無効)になるペナルティも結構あります。レーサーやクルーのアルコール検出は当然として、夜間サポートカーと一緒に走っていない、本部に連絡せずにコースから離れるといった行為も失格です。更に前述の1時間ペナルティーが5つ溜まると失格になります。
毎年レース前に既にペナルティー状態なチームは幾つか出るのですが、今回我々がそれにならなくてよかったです。走る前から1時間ビハインドを負うのは堪りません。
自転車、装備(反射材やライト、尾灯、ヘルメット等)の他に、車が正常に機能するか(ウインカーやライト、低速走行時のアンバーライト)もチェックを受けます。
無事インスペクションが終わってホッとしていると懐かしい顔が。
実は去年はこんな髭面じゃなかったので、ゼッケン番号見て気づきました。彼、去年運ばれた病院の先客なのです。
「ホスピタル・バディー」ということで、お互い去年の雪辱を果たせるよう、健闘を祈ります。
この駐車場にはRAAMのサポートカー、自転車の後ろについて走るフォロービークルではなく、幹線道路を先回りして(主にウォルマートで)中継基地となるRVが沢山止まっていました。
キャンピングカー以外にも、観光バスにゼッケンを貼っているチームも。
インスペクションの後は写真撮影へ。
んー人数揃うとやっぱピンク過ぎるかな。加藤さんからは「もっと普通に着れるデザインのジャージを」言われたし、次作る時はレーサー以外は灰色ベースで差し色ピンクにしようかしら。
フィニッシャージャージのサイズを告げた後、TシャツやソックスなどRAAMロゴ入りグッズを買います。結構高いんだよね。
昼食はアービーズへ。
暫く席で待ち、でき上がると名前が呼ばれます。日本人なのでなんかもう名前がメチャクチャで呼ばれました。
DIY部長の加藤さんが昨日からL字フックL字フック叫んでいたので買出し、ウォルマート。底の浅いトレイが小物の整理に役立つからと追加購入しようとしたところ全て売り切れ。使えそうなものはRAAMチームに買い尽くされてしまっているようです。L字フックも見つからず、近くの1ドルショップへ。そしたら棚や工具類が沢山あって、最初からウォルマートじゃなくてこっちくれば良かったねと後悔、次回は覚えておかないと。
続いて図書館に移動、クルーチーフミーティングです。これはチーフである妻だけ行けばいいのですが、ルールなど重要なことが説明されるので皆で出席します。
隣の三和さんが時折イビキを立て始めるのです、こんな前の席を陣取っておいて。
恥かしいのでその度にヒジでツンツンして起こしていました。加藤さんはそのどこでも瞬時に寝れる姿を見て「オレ以上だ」と安心していました。ドライバーは自分が運転してない時はしっかり寝ないといけませんからね。
夜間走行で前走者を抜く場合のサポートカーの動き、といった細かいルールの他に、「砂漠に車を止める際は植物の上には絶対に止めるな、完全に乾燥しているので車の熱で燃える。この話を冗談だと思ってるチームの車が2年に1回くらい燃えている」といった恐ろしい話を聞かされます。ちなみに前回車が燃えたチームは燃える車の中から荷物を外に投げ出してレースを続行したらしいです。
レーサーミーティングを除く全てのイベントに出席したことを告げます。実はインスペクションで審査した人が1枚サインするの忘れていたようで、サインが無い!と焦りました。装備に問題無しサインはあるのに審査したサインが無いのはおかしいって、OKになりましたけど。
12:33、日本時間翌4:33が私のスタート時刻です。1分置きの時差スタート、ドラフティングは許されません。
レーサーミーティングまで時間があるなあ、ビーチでゴロゴロしますか。ひであさんは桟橋にまで行ってましたが、私も妻も去年見てるから今年はいいや。
…いたようですが、写真はあまりありませんでした。これで全部というのはウソかもしれません。
時間が来てレーサーミーティング開始。
RAW/RAAMの参加者は合計で数十人という規模とはいえ、スタート日時が違う複数人RAAMチームを除くすべてのチームが集まり、それなりの人数になります。我々は前回と同じく一番前の席に。
はい、私も寝てます。時差もあったし、これまで準備で疲れているのです。
このレーサーミーティングは、ミーティングというよりはスタッフや協賛、それにレーサーの紹介がメインとなります。去年はいきなり名前を呼ばれて焦りましたが、今年は心の準備はバッチリです。
去年は48℃を超える灼熱地獄でRAWの完走率は1/3でした。前年のリベンジと今回闘志を燃やす者は私とアンドリューの他に2人。去年完走したブラジル人のファビオはエントリーリストには載っていたものの、来ていないみたい。
前座の我々RAWレーサー紹介の後は、いよいよRAAMレーサー。世界記録保持者で去年途中リタイアしたストラッサーは今年は参加していません。そんな状態で我々の目を引くのは女性。
彼女は2014年のTrans Am Bike Race、女性優勝者で女性記録も持っています(2016年に別の人に塗り替えられました)。TransAMはアメリカ横断レース、RAAMと違ってサポート無し、単独走で自ら補給しつつ走るという、ブルベに近いスタイルのレースです。
この時我々は羨望の眼差しで彼女を見ていたのですが、その後その評価はガクっと落ちることになります。まあその話はまた、別の機会にでも。
57歳のレジェント、シアナ・ホーガンは相変わらずの若さ。しかし今回一際目立っていたのは、
ちょっとボーイッシュな感じもする彼女は、とにかく小柄。
加藤さんがしきりに「えーあんな華奢な娘が走れるのー。おじさん心配になっちゃうよ」と呟いています。
レーサーミーティングが終わった後も、興味津々な加藤さんはチームに話しかけていました。
彼女はスイスのクライマーで、山を走りまくっているそうです。
宿に戻り、さて私は寝るのが仕事。軽く食事を食べた後は一人ベッドに入ります。去年よりは気負っていないかな、今年は今年でまた別の緊張もあるけどね。寝付けなくても横になってるだけで…と考えていたらグッスリ眠りについていました。
車の中で食べるサンドイッチ作ったり、「他のチームのように車に国旗つけたい」を実現させるべく赤のテープを丸く切ったり、夜遅くまでいろいろやってくれていたようです。
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